花粉症真っ盛りですね。日本人の4人に一人は花粉症といわれています。子供の花粉症は、見ていてもとても辛そうです。

今年は花粉の飛散が少ないと言われていましたが、地域によっては大量に飛散しているらしいです。車に積もっている事もありますね。

花粉症の原因となる花粉は60種類以上報告されています。ヨーロッパではイネ科の植物による花粉症、アメリカではブタクサによる花粉症が主です。
アメリカでは5~15%が花粉症と言われています。

日本では花粉症の原因の8割がスギ花粉といわれており、スギ花粉が原因の花粉症は日本だけです。農水省が、70年ほど前に成長が早く、手入れの簡単なスギを木材資源として、大規模植林を推進した結果ですね。

スギ花粉症を世界で初めて論文として発表したのは、1964年の栃木県日光地方の症例なのです。その後、「花粉症の父」と称される齋藤洋三が発表しました。

皆さん、知っていました?

現在は日本中の人がスギによる花粉症を発症していますが、その当時はハウスダストやダニによるアレルギーが主でした。

◎花粉の飛散
日本ではスギ、ヒノキ、ブタクサなどが花粉症の原因として一般的です。
スギとヒノキは共通の抗原を持つため、両方の花粉に反応する人が多いです。

スギは2月~4月、ヒノキは3月~4月ブタクサは9月に花粉が飛散します。

秋にも花粉症の症状がでる人はブタクサにも反応する可能性があります。
病院で検査できますので、調べてみるのもよいと思います。

スギの雄花は夏にかけて作られます。この時期に日照時間が長く、気温が高いと雄花が多くなり、花粉も多くなります。
晴れて、乾燥して、風の強い日には大量に花粉が飛散します。

栃木県だと気温が上がる、昼前後に花粉量が多くなります。

都市部では地面が舗装されているため、一度落ちた花粉がまた舞い上がるので、
日没後にも花粉量が多くなります。
◎花粉の測定方法
最近は花粉情報がリアルタイムで環境省から発表されています。花粉は30ミクロン程度の大きさ(1ミクロン=1/1000ミリ)で肉眼では見えません。

では、どうやって花粉の数を数えているのでしょう?

ダーラム法は、スライドグラスにワセリンを塗って24時間後に付着した花粉を計測しています。(1cm2当たりの花粉の数を顕微鏡下で数える)
この方法で2日以上連続して花粉が確認された日を“花粉飛散開始日”と呼んでいます。

最近は花粉自動測定器というのがあり、空気を吸引してレーザー光を当て、花粉の数と種類を計測できます。(1m3当たりの花粉の数と、種類を測定)

環境省花粉観測システムは”はなこさん”という愛称でよばれ、栃木県には3箇所設置されています。
〇日光特別地域気象観測所
〇栃木県林業センター
〇宇都宮市中央生涯学習センター

日本では北海道や沖縄ではスギ花粉の飛散が非常に少ないので、引っ越しをして治ったという人は沢山います。

◎花粉症のメカニズム
花粉症は、一度花粉に接触し、それを異物と認識し、免疫獲得することによって発症します。再び花粉の接触した粘膜、鼻、目、のどなどにアレルギー症状があらわれます。

日光地方や都市部で発症率が高いことが知られています。その原因として、花粉と排気ガスが化合することによって、それを異物と認識し、その後花粉だけにも反応するようになると考えられています。

遺伝や様々なアレルギーとの関連性も報告されており、PM2.5との関連性も心配されています。ますます花粉症が蔓延するとも予想されています。

花粉症はアレルギーの一種で、完治は難しいとされています。花粉とできるだけ接触しないことが最善方法ですが、一般生活をおくりながら、花粉と全く接触しないことはまず無理です。

◎花粉症対策
現在、花粉症は難治療病とされており、完治することは非常に難しい病気と考えられています。
対処療法として抗アレルギー剤で症状を抑えるのが一般的な方法となります。

最近は根治療法として減感作療法が知られています。舌の下に花粉を接触させる舌下減感作療法は自宅治療が可能で注目されていますが、効果については明確ではなく、今後さらに研究が必要な段階です。

その他、民間療法というもの沢山あります。漢方、甜茶、鼻スチーム、クロレラ、ヨーグルトなどです。最近は腸内細菌とアレルギーの関係がかなり注目されており、腸内環境を整えることにより、花粉症も軽減されたという報告が多数みられます。

これも、まだまだ研究段階ですから、誰に対しても必ず効果があるという訳ではありません。

対処療法については、
1、花粉との接触量を減らす。
マスクをすると花粉の吸入量が1/6なるという報告がされました。
マスク、防止、めがねなどはよいかもしれません。

2、花粉との接触時間を減らす。
花粉が付着しにくい化学繊維でできたアウターを着る。
帰ったらシャワーを浴びて花粉を洗い流す。

3、花粉が飛散する前から対処療法を行う。
症状が出る前から対処すると効果が高いと言われています。

花粉症はすぐに命に関わる病気ではありませんし、季節性のものですので、副作用のある薬は歓迎されません。

早く有効な治療方法が見つかる事を期待しましょう。

◎関連HP
厚生労働省

花粉症環境保健マニュアル